ホテル情報


私達がこの地域を旅行した当時の情報です。
宿自体がつぶれたり、値段が変わったり、外国人は泊まれなくなっている可能性もありますので、
参考程度に使ってください。


アゼルバイジャンのホテル


2003年当時 1Am(アゼルバイジャン・マナト) = 0.022円

グルジアのホテル


2003年当時 1Lr(ラリ) = 50.2円 / 1US$ = 108円

アルメニアのホテル


2003年当時 1Dr(ドラム) = 0.19円 / 1US$ = 107円

  • ステパナケルト
     [ ナゴルノカラバフ共和国 ]
  • バクー
    Baku

    OTEL ARAZ

    [ 住所 ] 30 Yusuf Safarov str, Baku
    フェリーターミナルから北へ徒歩20分強。
    [ ドミ ] 20,000Am(約440円)/1人
    [ シングル/ツイン ] 40,000Am(約880円)
    [ バストイレ ] 共同トイレは数が少ない。清潔度はそれなり。 共同シャワーは24時間がんがんお湯が出る! 温度調節も容易で、コーカサスで最も快適なシャワー。女性にはシャワー室の鍵を貸してくれる。
    [ 空調 ] セントラルヒーティング。夏季は不明。
    [ インターネット ] フェリーターミナル近くにネットカフェ一軒、日本語可。
    [ テレビ ] 共有スペースにある。
    [ ランドリー ] 共同洗面所は広く、洗濯にもお湯が使える。物干しスペースあり、室内の暖房器具に干せば速乾!
    [ その他 ] 二階にカフェレストラン併設、カラオケもある。 フロントのお兄ちゃんは少しだけ英語可。 掃除のおばちゃん達も親切。キッチン使用可だが、流し台は洗面所にしかない。 調理器具が不足していたので鍋とザルを寄贈しておきました。2003年12月現在、一部改築工事中。
    トリプルの室内 
    後々になって分かることだが、コーカサスでこれほど快適な安宿は他にない。 手頃な料金、清潔で使い勝手の良い部屋、フレンドリーなスタッフ、安定した電力、自炊のできるキッチン、近所には大型スーパー、日本語の打てるネットカフェ、 そして極めつけがお湯ダボダボの夢シャワー! ここで日本からの救援物資を受け取ったこともあり、10日間ものんびりしてしまった。
    この後、コーカサスの旅の間、口癖のように「ARAZは良かったねぇ」と呟く日々が続く。

    シェキ
    Sheki

    KARVAN SARAYI

    バスターミナルからは11番のバスで。 有名なので、シェキの人なら誰でも場所を知っている。
    [ シングル/ツイン ] 30,000Am(約660円)/1人
    「シングルはない」と言われることが多いようですが、あります!入口から中庭を左手にしたまま直進、突き当たりの階段を上がってすぐ。狭いけど泊まれます。
    [ バストイレ ] 室内にあり。清潔だが、水シャワーのみなので冬季は入浴不能。
    [ 空調 ] 小さな電熱ヒーターがあるが、ツインの部屋は寒い。夏季は不明。
    [ インターネット ] 旧ズブヒホテル(現シェキホテル)付近にネットカフェ数軒あり。日本語環境は不明。
    [ テレビ ] なし。
    [ ランドリー ] 中庭は広いが、ムードありありで、とてもじゃないけど洗濯物を干せる雰囲気じゃない。
    [ その他 ] 19世紀のラクダ商隊宿。ホテルであり観光地でもあるので、昼間はアゼル人観光客がうろうろしている。 夜はライトアップされ雰囲気最高!建物内に高そうなレストランとチャイハネを併設。
    ツインの室内 
     美しい中庭
    通常、宿ってのは、その街を観光するための拠点というか、仮の家なんだけど、ここは違う。 ほとんどの旅行者が、ここに泊まることを目的にシェキへやって来るのだ。 19世紀のキャラバンサラユ(ラクダに荷を乗せて旅した商人達の宿)を改装し、現在もなお営業している。歴史的にも価値あるホテル。
    かなり前から楽しみにしていたので、“期待し過ぎてがっかり”も覚悟していたが、鋼鉄の門戸を開けると、そこには19世紀の空気が流れていた。 冬場は室内が寒く、ホットシャワーを浴びれないのも痛いが、ひとり660円でこの雰囲気を味わえれば文句はございません。

    テラヴィ
    Telavi

    マナナさん宅

    [ 住所 ] ナリクワリン通り9番地
    アパートの一階、入り口を入って左側の扉。
    [ 応接間 ] 10Lr(約502円)/1人 交渉後の値段。食事は付かない。
    [ バストイレ ] ホットシャワーはあるが、停電時は使えない。
    トイレは洋式、水洗。
    [ 空調 ] 薪ストーブ。
    [ インターネット ] ネットカフェは見かけなかったが、町のどっかにあるらしい。
    [ テレビ ] 居間にある。
    [ ランドリー ] 薪ストーブの傍に干すべし。
    [ その他 ] 家主のマナナさんは一人暮らしの老婦人。食事は付かないが、すぐ近所に安いカフェあり。チーズカツレツセットが激ウマ!必ず食うべし。
    チャイやコーヒーは頻繁にご馳走してくれる。 客間のベッドは全部で4つ(4人まで宿泊可)。各部屋に仕切りがないため少々気を使う。
    ↑マナナさん
    → 応接間の室内
    テラヴィにある二つのホテルがことごとく宿泊不能で(一軒はアブハジア難民の居住施設として使われ、残りの一軒は閉鎖中)、 宿探しを手伝ってくれた地元少年とともに、道端でなす術無く困惑していたら、たまたま通りかかった買い物帰りのおばちゃんが、「おや、泊まるところがないの?着いてらっしゃいな」と、マナナさん宅に案内してくれた。
    マナナさんは、13年前に娘さんを亡くした一人暮らしのおばあちゃん。適度に親切、適度に間を置いて接してくれるのが、中央アジアで民泊疲れしていた私達には、とてもありがたかった。
    私達がテラヴィで過ごした夜は、長い長い停電があって、ろうそくの灯りの中、三人で遅くまでおしゃべりした(言葉通じないけど)。たった一晩の滞在だったけど、マナナさんは私達にとってグルジアの母だ。 いつまでもお元気で!煙草、あんまり吸い過ぎないようにね。

    カズベギ
    Kazbegi

    HOTEL LOMI

    村の中心の小さな広場にある。ミニバスの発着場所より至近。
    「HOTEL」と書かれた看板が目印。
    [ シングル/ツイン ] 10Lr(約502円)/1人
    [ トリプル ] 7Lr(約351円)/1人 値引き交渉後の値段(本当は10Lr)。
    [ バストイレ ] カズベギで唯一(?)のホットシャワーあり。 電気さえ通っていれば熱い湯が出るが、タンクが小さいので一日に2〜3人限定。早い者勝ち!
    共同トイレは和式、水洗。窓からカズベギ峰が見え、気分良く脱糞できる♪
    [ 空調 ] セントラルヒーティング、冬場もほかほか。
    [ インターネット ] 電気の供給もままならない山奥なので、ない。
    [ テレビ ] フロントにあったかな。
    [ ランドリー ] 暖房器具にひっかけて干すべし。速乾!
    [ その他 ] オーナーの名はレオ、英語は全く通じない。ミニバスの発着所に近く、立地はとても良い。
    トリプルの室内 
    カズベギに到着したのは夜遅く、しかも気温は零下20℃!吐息も凍る寒さのため、旅仲間のユウヤ君と待ち合わせていた民泊「VANOさん宅」にたどり着けず、 仕方なくミニバスの運ちゃんに教えられたこの宿に避難した。カズベギにホテルはないと聞いていたので、半信半疑で門を叩いたが、 意外にまともな宿でビックリ。ホテルあるじゃん!やるじゃんカズベギ!
    翌朝、約束より一晩遅れでユウヤ君を訪ね、無事に再会。「VANOさん宅」にはシャワーがないとのことで、ユウヤ君もこちらに引っ越して来た。笑顔で出迎えてくれた優しいVANOさん、客泥棒しちゃってごめん!

    トビリシ
    Tbilisi

    シラゼさん宅

    [ 住所 ] 12 Chitaiya str, Tbilisi
    [ TEL ] 566281
    [ 応接間 ] 6Lr(約301円)/1人 食事は付かない。
    [ バストイレ ] トイレは家族と兼用、屋外にある。洋式、手流し。
    家中のどの蛇口からも湯は出ない。シャワーはないが、鍋で大量のお湯を沸かしてタライお湯浴び可。 風呂場にガスコンロがあり、暖房代わりに使えるので 冬場のお湯浴びもさほど怖くない。
    [ 空調 ] 客室内に暖房器具はない。居間の暖房が強力なので、家全体がまあ暖かい。夏場は不明。
    [ インターネット ] ルスタベリ駅近くのネットカフェで日本語使用可。
    [ テレビ ] 居間にあり。 ナティアちゃんがいつもアニメか音楽番組を見てる。
    [ ランドリー ] 家の外に複雑な構造の物干しロープあり。冬は洗濯物にツララができるので注意。
    [ その他 ] 教育ママのハトゥナさん、おばあちゃんシアラさん、娘のナティアちゃん(4歳)の女三代三人暮らし。 おばあちゃん、めちゃ親切でキュート! キッチン使用可。室内禁煙(ポーチに喫煙所あり)。内容充実の情報ノートあり!!

    ←外観       ↑応接間の室内
    安宿皆無のトビリシで宿泊費を安くあげるには、一般家庭に泊まるしかない。 シラゼ家は日本人旅行者御用達の民泊。 エルヴィスノート、また各地の情報ノートには「ハトゥナ(お母さん)はヒステリー!」「居心地最低!」とも書かれていたが、おばあちゃんが超親切なおかげで、居心地は決して悪くなかった。
    ただ、ハトゥナさんは確かに怖い。ナティアちゃんを叱る怒声は夜毎聞こえてくるし、煙草やトイレで家から出る度に玄関の扉(オートロック)をガッチャン!と閉められ、 中から鍵を開けてくれるのは、いつもナティアちゃんだった。 私達はユウヤ君と三人だったので、ハトゥナさんの怒鳴り声も楽しい話題になったが、これがルームメイトのいない一人旅だと、精神的にキツイのかもしれない。

    ダリさん宅

    [ 住所 ] ゴーゴリ通り12番地
    トビリシ駅から徒歩2分。
    [ 応接間 ] 10Lr(約502円)/1人 食事付。
    [ バストイレ ] トイレは家族と共用。洋式だが便座なし、空気椅子状態で頑張ろう♪ ホットシャワーは使用不能!タライお湯浴び可。ママに頼むと、鍋で熱々のお湯をたっぷり沸かしてくれる。
    [ 空調 ] 居間にいくつか暖房器具あり。「ママ寒いよ寒いよ〜」とごねると、小さいやつを一つ応接間に置いてくれるが、 部屋が広すぎるため全く効果なし。冬はとにかく寒い!!
    [ インターネット ] ルスタベリ駅近くのネットカフェで日本語使用可。
    [ テレビ ] 居間にあり。チャンネル権は息子にあるようだ。
    [ その他 ] おばあちゃんのネリさん、学者肌のパパ、ママのダリさん、息子二人の五人家族。みんな優しくて親切!食事はシンプルだが、味は悪くない。 情報ノートあり。
    応接間の室内 
    シラゼ家にはホットシャワーがなかったので、「ホットシャワーがんがん!」を謳い文句に人気急上昇中の民泊・ダリ家に移動。
    ところがこの一家、パパの学者肌な性格(仕事しないで勉強ばかりしてる)が災いし、 夕食の買出しさえままならぬほどの大貧乏。 ホットシャワーも、壊れてしまったのか、はたまた薪が買えないのか、とにかく使用不能。 暖房器具も不足し、応接間内は手袋が必要なほど寒い。むろん息だって白い。 ママのダリさんが、涙ながらに「お金がなくて・・・・・」と訴えてくる様は、 “一杯のかけそば”を凌ぐ悲壮感を漂わせていた。
    連泊してお金を落として行ってあげたい気持ちは山々だったが、 とにかく寒くて、家の中だってのに外より寒くて、こっちの命も危ういので、 予定を返上して一日でチェックアウトし、アルメニアへと旅立ったのだった。
    家族は全員優しく親切なので、寒ささえなければシラゼ家より快適だろう。 ダリさん一家の今後のためにも、暖房持参で泊まってあげて下さい!

    イェレバン
    Yerevan

    セルゲイハウス

    グム百貨店裏のバザールから徒歩1分。
    [ ドミ ] 1,000Dr(約190円)/1人 外国人料金(アルメニア人は500Dr)。
    [ ツイン ] 3,500Dr(約665円) 交渉後の値段。
    夏場は1,500Dr(約285円)/1人だが、冬場は電気代がかかるため値上げする。
    [ バストイレ ] 共同トイレは臭い、汚い、たまにしか水が流れない。
    シャワーはおろか水道もない。屋外の洗面台に置かれた溜め水を使うか、 セルゲイさんに頼んでヤカンに水をもらうべし。
    徒歩15分の距離にシャワー屋あり(1,000Dr/時間)。
    [ 空調 ] ツインには小型の電熱式ヒーター。ドミには薪の暖炉。
    [ インターネット ] 共和国広場近くにネットカフェ数軒。
    [ テレビ ] なし。
    [ ランドリー ] 中庭が広く、物干し場には困らないが、そもそも水がないので洗濯できない。シャワー屋で洗おう! 冬は洗濯物が凍って超固体になるので注意。
    [ その他 ] セルゲイさんは親切で、よくワインや果物をくれるが、節約家なので、水や電気を浪費すると怒る(らしい)。 バザールまで徒歩1分、コンビニまで徒歩30秒、バザールにケバブ屋多し、食事と買い物には困らない。 個室は一室(ツイン)のみ、ドミには13ベッドある。布団がちょっと臭い。情報ノートあり。
    ツインの室内 
    本来は、地方から首都のバザールに物を売りに出てくる、アルメニア人のための宿。
    旅人に言い伝えられるセルゲイハウスの名物といえば、「セルゲイ虫」なる吸血怪虫! ダニだという人もいれば、セルゲイさんが庭で飼っている鶏の寄生虫だとの説もある。ベッドに潜み、刺されると数十ヶ所の跡が体に残るというので、私達も恐れていたが、 ツインの部屋は清潔で、一週間の滞在中、セルゲイ虫に出会うことはついになかった。
    水事情は最悪な宿だが、セルゲイさんは優しく、立地も良く、近所のシャワー屋はお湯じゃばじゃばで、思いのほか快適に過ごせた。

    ステパナケルト
    Stepanakert

    エルミラハウス

    外務省から徒歩2分。
    [ ドミ/ツイン ] 2,000Dr(約380円)/1人 交渉後の値段、食事は付かない。
    一室に4ベッド以上あるが、独占使用可。
    [ バストイレ ] シャワーも水道もあるにはあるが、私達の滞在中、水は一切、一度も、一滴も出なかった。 屋外の濁った溜め水を使うしかないが、冬場は凍っている。 客用のトイレは屋外にある。汚い。手流し。うまく説明できないが、非常に難易度の高いトイレ!
    [ 空調 ] 壊れかけの小さな電熱ヒーターがあるが、部屋が広いためほとんど効果なし。超寒! 夏季は不明。
    [ インターネット ] 近隣にネットカフェ数軒あり。
    [ テレビ ] なんと室内にある(テレビはいいから水をなんとかしてほしい)。運が良ければ衛星放送で「K-1」を観れるかも。
    [ ランドリー ] 水がないので洗えない。凍るので干せない。
    [ その他 ] 頼めば夕食も作ってくれる(500Dr)。 エルミラさんは愛想の良いおばちゃんだが、チェックイン時(支払い時)以外は全く会うことなく、完全に放置プレイ状態。
    客室内 
    バクーの「OTEL ARAZ」で出会った日本人・MASAさんが開拓した宿。 ステパナケルトにあった唯一のホテルがつぶれた現在、このエルミラハウスか、もう一軒の民泊(ひとり8US$もする!)に泊まるしかない。 ほんとコーカサス三国は宿の選択肢が少なくて困ります。
    広い部屋に壊れかけの電熱ヒーターひとつしかなく、夜はやばいくらい寒かったが、 私達はイェレバンで買っておいた小型の電熱ヒーターを駆使し、なんとか生還した。
    MASAさんとユウヤ君に引き続き、私達がこのエルミラハウスの三組目の外国人宿泊客となったが、 そんな宿事情のためか、エルミラさんはすでに「ひとり3,000Drよ!」と足元を見てきた。 「MASAさんから2,000Drだと聞いている」と言い張ってなんとか値切ったが、今後、更なる値上げの可能性は高い。

    アガラック
    Agarak

    ワズゲンさん宅

    町の北側斜面、長い坂道を登って右折。
    [ 居間のソファーベッド ] 無料
    [ バストイレ ] トイレは屋外。便座なし洋式、手流し。
    小川から水を引いた天然の水道が庭にあり、常時、清らかな水が流れている。
    シャワーの有無は不明。
    [ 空調 ] 居間にペチカ(薪暖炉)あり、ぽっかぽか。
    [ インターネット ] ない。
    [ テレビ ] 居間に大型テレビあり(映りは悪い)。 ロシア、アルメニア、イランの放送が見られる。
    [ その他 ] ワズゲンさんはめっちゃ親切だが、そもそも宿じゃないし、民泊としても営業してない。 地下倉庫でウォッカやピクルスを自家製造している。ウォッカは強烈だが、ピクルスは絶品!
    ぽかぽかの居間 
     酒瓶を持つワズゲンさん
    国境への到着が予定より遅れたため、その日はイランへの越境を諦め、なーんにもない辺鄙な田舎町でホテルを探していたら、 たまたま町の広場にいたワズゲンおじいさん(70歳)が、「お若いの、宿を探してるとな?そんならまぁ、うちにお泊まりんさい」ってな感じで、 町外れにある自宅に案内してくれた。 奥さんは病気の娘さんを看病するために隣町へ泊り込んでおり、不在とのこと。 「普段は家事なんかやらんからのぅ、ろくなもてなしもできんがな」と言いつつ、居間の暖炉に薪で火を熾して、コトコトとシチューを煮込み、自慢のお手製ウォッカとピクルスで、最高の晩餐を用意してくれた。
    この日、2003年12月24日。アルメニア正教徒は1月にクリスマスを祝うので、ワズゲンさんにとっては、私達はただの珍客だっただろうが、 私達にとっては、忘れられない思い出をくれた最高のサンタクロースだった。
    ちなみに旅行人に書かれている広場近くのホテルは廃業したが、国境の付近に一軒だけ別の宿があるらしい(未確認)。